FedExの記事でコスト削減の英語表現を学ぶ

米国の世界最大の総合航空貨物輸送会社、FedExのFY2023の第3四半期の決算が3月16日に発表されました。コスト削減と輸送費の値上げで決算発表後に株価が高騰したということなのですが、そのニュース記事とともに、今回多く使われている「コスト削減」に関する英語の表現を見ていきたいと思います。

また、個人的な、一消費者としての思い入れですが、現在西欧に住んでいるということもあり、FedExやDHLなど、民間の貨物輸送会社には多少割高でも非常にお世話になっています。日本では郵便も宅急便も当たり前のように(といっても裏で汗をかいて頑張ってくれている人がいるわけですが…)時間通りに破損せず指定された場所に届くわけですが、私の住んでいる国では、小包の郵便や宅急便はなかなかそうは行きません。箱が紛争地域を通過したかのようにボコボコになっていたり、家の前の敷地に投げ捨てられていたり、実際に訪問されず不在票も入れられず送り主に返送されたり。北米や西欧のフランスやドイツでも同じ経験をされた方は多いでしょう。

…余談でした。

以下3月16日付のWall Street Journalの記事の引用です。

FedEx Corp.’s stock climbed more than 11% in after-hours trading as the delivery company raised its outlook and said it cut more of its costs after earnings declined for the second straight quarter.

The delivery company said that by May it would reduce its U.S. head count by 25,000, among other expense reductions. Shares rose to $227.25.

FedExは業績見通しを上方修正、2四半期連続減収となった後のさらなるコスト削減を発表、株価は時間外取引で11%以上上昇しました。

同社は、5月までに米国での従業員数を25,000人削減するなど、費用削減策の実施を発表。株価は227.25ドルに上昇しました。

cut more of its costs  さらにコストを削減する

expense reduction (費用削減)として、ここではhead count (頭数、人数)の削減ということがまず挙げられていますが、記事を通して全体的にどんな表現が使われているか、見てみましょう。

FedEx has taken steps to curb costs as it contends with lower demand it first warned of in September. The company in February said it is laying off more than 10% of its global management staffers. 

FedExは、9月に初めて警鐘を鳴らした需要の減少に対処するため、コスト削減の措置を講じてきました。同社は2月に、グローバルの管理職10%以上の解雇を発表しています。

このcurb costsのcurbはコストなどを抑える、という意味です。

The company said it is on track to lower expenses by $4 billion by the end of fiscal 2025 with measures including job cuts and salary reductions.

同社は、人員削減や給与カットなどの施策により、2025年度末までに40億ドルの経費削減の目処がついたと述べています。

lower expenses のlowerも減らす、下げる、という意味です。

このように、一つの記事の中で、特に鍵となる言葉については、多くの言い換え表現が使われています。

ビジネスにおけるスピーチであったり、レポートなどのライティングにおいては、文章のクオリティを維持するために(言い換えが全くなく常に同じ単語を利用するとやや稚拙な感じがします)、特に動詞の言い換え表現というのは覚えて、使えるようにしていくのがいいですね。